ロンダートを身につけたいものの、助走やひねりの要領がわからず困っている方は多いでしょう。実際は正しいフォームと練習手順を把握するだけで、技の完成度は高まります。
本記事では、ロンダートに必要な基本や成功のコツ、具体的な練習方法について詳しく解説します。初心者はもちろん、体操経験者でも見落としがちな点を補足し、より安全かつ美しいロンダートを目指せるようにしましょう。
ロンダートとは
ロンダートとは、体操競技における「側方倒立回転跳び4分の1ひねり後ろ向き」を指します。一般的な側転と異なり、空中で強くひねるため、着地時には後ろ向きになる点が特徴です。その結果、バク転や宙返りなど後方系の技へスムーズにつなげられます。 側転の延長に見えますが、ロンダートでは着地時に両足を揃え強い反発力を得るのがポイントです。また、助走スピードや脚の振り上げによって回転軌道が大きく変わるため、体幹の安定性も重要となります。 要素を組み合わせることで、バク転など高度なアクロバット動作への架け橋となる、重要な技といえるでしょう。習得すれば演技の幅が広がり、演技全体の印象も大きく上がります。
ロンダートを成功させるためのコツ
ロンダートを確実に身につけるには、正確なフォームと安定した動作が必要です。ここでは、手の置き方や勢いのつけ方など、成功へ直結するポイントを紹介します。意識すれば回転と着地の質も上がります。手をつく位置は遠く
ロンダートでは、最初に置く手を遠めにつくことが大切です。空間をしっかり使うことで回転に必要なスペースを確保でき、身体が縮こまらずに安定した動きが可能になります。さらに、対角線上にもう一方の手を置くと床をとらえる面積が広がり、より強い反発力を得やすいでしょう。 親指を自分側へ向けると押し返しやすくなるため、回転後の着地につなげやすくなります。逆に手の位置が近すぎると回転が窮屈になり、フォームが崩れる原因となるため、注意してください。ほどよい距離感と手の向きを意識し、次の動作へスムーズに移行できる基礎を築きましょう。しっかりと勢いをつける
ロンダートを成功させるには、怖がらずに十分な勢いをつけることです。助走でスピードを確保し、そのまま動きの流れを途切れさせないように身体を運ぶと回転が安定しやすくなります。逆に助走が弱いと、空中で十分にひねり切れなかったり、着地が流れたりするリスクが高まります。 思い切りが必要とはいえ、むやみに力任せになるのは禁物です。視線と上半身の動きを連動させ、全身のリズムを意識した助走がフォームの崩れを防ぎます。慣れないうちは恐怖心が先立ちますが、あえて大きめの助走と踏み込みを行うことで、安定した回転と着地の感覚を掴めるでしょう。地面を跳ね返すように押し返す
ロンダートの着地を確実に決めるには、床を強く押し返すイメージが欠かせません。回転だけに頼ると、着地の瞬間にバランスを崩しやすくなるため、肩や腕をしっかり使って身体を支えるのがポイントです。 具体的には、手をついた瞬間から肩を耳に近づけ、腕を伸ばしたまま床を押し込みます。地面からの反発を得やすくなり、立ったまま安定した姿勢で着地しやすくなるでしょう。 足先にも意識を向け、最後の踏ん張りで身体の軸を保つことが重要です。床を押す力と回転力の両方をうまく使うことで、次の動作につなげやすい美しいロンダートが完成します。体を十分にひねる
ロンダートでは、合計180度の回転を二段階で行います。最初に90度ひねり、その後さらに90度回すイメージが必要です。腰や肩だけではなく、全身を連動させる意識を持ちましょう。 ひねりが不十分だと着地が斜めになり、フォームが乱れてしまいがちです。視線の方向を変えることで上半身をしっかり回し、次に下半身がついてくるよう連動させると、スムーズに180度回転しやすくなります。 途中で怖がって回転を止めると体勢を崩しやすいため、思い切って最後までひねり切ることが成功への近道です。慣れたら回転速度を微調整し、安定感を高めましょう。
ロンダートを成功させるための練習ポイント
ロンダートのフォームを確立するには、単に技の動きを繰り返すだけでなく、身体全体の基礎をしっかりと鍛える必要があります。下半身や体幹の筋力が不足していると、助走と回転が噛み合わず着地が乱れやすくなるでしょう。 また、柔軟性が足りないとダイナミックな動きができず、フォームが窮屈になりがちです。そこで、筋力や柔軟性を底上げしながら、安全に技を習得できる環境を整えることが大切になります。さらに、補助者によるサポートも初心者には大きな助けとなるはずです。 ここでは、具体的なトレーニングや練習法を紹介します。スクワットやランジで下半身の筋肉をつける
ロンダートは踏み込みと着地に強い力が必要なため、下半身の筋力強化が欠かせません。スクワットは、大腿四頭筋とハムストリングス、臀部などを効率的に鍛えられます。 膝がつま先より前に出ないように注意し、背筋を伸ばしたまま行うのが理想的です。ランジも前後左右の動きでバランスよく筋肉を刺激できるため、脚力の偏りを防げます。 下半身がしっかりと安定していれば、助走からの踏み込みが力強くなり、回転と着地の正確性が増すでしょう。基礎体力づくりが、技全体の完成度を支えるステップです。プランクやバランスボールで体幹を鍛える
ロンダートで見落としがちなのが体幹の強さです。回転中に軸がブレると着地が安定せず、フォーム崩れの原因となります。プランクは、腹筋や背筋など体幹の多くの筋肉群を同時に刺激できる基本的なトレーニングです。 一定時間キープするうちに、軸を保つ意識が自然と身につくでしょう。さらに、バランスボールを活用すると、不安定な状態で身体を支えることになり、より深い体幹強化を期待できます。エクササイズを続けることで、ロンダート時の身体の芯が安定し、スムーズな回転と着地につながります。ストレッチで柔軟性を向上させる
柔軟性は、ロンダートやバク転のようなアクロバット動作には欠かせない要素です。ハムストリングスや背中、肩まわりの柔軟性が不足すると、大きな動きをする際に筋肉へ過度な負担がかかりやすくなります。 練習前後には、脚裏や背筋、肩甲骨周辺を伸ばすストレッチを丁寧に行いましょう。ハムストリングスは前屈や寝転がっての片脚上げ、肩甲骨まわりは腕を背中に回すなどのメニューが効果的です。 可動域を広げることで、助走から回転、着地までをスムーズにこなしやすくなり、技の安定度が格段に上がります。補助者にサポートしてもらう
初心者やフォームが安定していない方は、補助者のサポートを積極的に利用しましょう。回転動作が速いロンダートでは、わずかなタイミングのズレが大きな失敗につながることもあります。 補助者が腰や背中に手を添えてくれるだけで、恐怖心が和らぎ、思い切りよく体を動かせるようになるはずです。さらに、客観的な視点から見たフォームのアドバイスも得られるため、改善点に早く気づけるメリットがあります。 正しい動きを身につける初期段階ほど、周囲との連携が重要となるため、サポートを通して安全に成功体験を積むことをおすすめします。まとめ
ロンダートは助走、ひねり、着地が連動する技で、正確なフォームや充分な筋力、柔軟性が欠かせません。今回紹介したコツと練習ポイントを踏まえて取り組めば、安定した回転とスムーズな着地が実現しやすくなるでしょう。 ジムオルソでは、お子様の年齢やレベル、やる気に合わせた、少人数制でアットホームな雰囲気のクラスを用意しています。 たとえば、2歳〜3歳が対象の「プレキッズ」をはじめ、小学3年生〜大人が対象の「バク転教室」までさまざまなクラスがあります。体操教室への入会を検討されている方は、ぜひジムオルソの無料体験にお越しください。ロンダートの参考になる動画①はこちら
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