腕や体幹の力を使って全身で行う動きが特徴で、小学生にとって一度は挑戦したい憧れの技でしょう。 一方で、腕の力不足や体が鉄棒から離れるなどの理由でうまく回れないことも多く、「どうすればできるの?」と悩む声も少なくありません。
この記事では、地球回りができない原因と上達のコツ、段階的な練習法、安全に行うためのポイントをわかりやすく紹介します。
地球回りとは?
地球回りは、鉄棒を中心に体を横に回転させる技で、全身のバランス感覚・腕力・タイミングを使う運動です。小学生の鉄棒種目の中でも人気が高く、成功すると達成感を得られる技です。
鉄棒をしっかり握りながら、体を小さく丸めることで、スムーズに回転することができます。
この技を通して、支える力や回転感覚を鍛えることができます。
地球回りで鍛えられる感覚
地球回りは、腕の力で体を支えながら回転するため、握力や腕の筋力が自然と鍛えられます。また、体を鉄棒に近づけたまま回る動作を通して、回転中のバランス感覚や体の使い方を身につけることができます。
前回りや逆上がりとの違い
前回りは鉄棒に腹部をつけた状態から前方に回転する技で、体を支える力よりも回転の勢いが重要です。逆上がりは足を蹴り上げて体を持ち上げる技で、主に腹筋や背筋の力が必要になります。
一方、地球回りは腕で体を支えながら、体を鉄棒に近づけながら横に回転する技です。
前回りや逆上がりとは異なり、腕の力と体を丸める動作が同時に求められます。
地球回りができない主な原因
地球回りがうまくいかないのは、腕の力や体の使い方、恐怖心など、さまざまな要因が関係しています。ここでは、多くのお子さまが地球回りで困る理由を具体的に見ていきます。
原因を理解することで、適切な練習方法が見えてきます。
腕の力が足りず鉄棒を支えられない
地球回りは腕の力で体を支えながら回転するため、握力や腕の筋力が不足していると、途中で手が離れたり体が落ちたりしてしまいます。特に鉄棒にぶら下がる時間が短いお子さまは、腕で体を支える力が十分に育っていない可能性があります。
まずはぶら下がり練習で、腕の力を少しずつ鍛えていくことが大切です。
怖さで体が固まり回れない
地球回りは体が逆さになる瞬間があるため、恐怖心から体が固まってしまうお子さまも少なくありません。体が固くなると体を丸める動作ができず、回転がスムーズに進みません。
怖さを減らすには、低い鉄棒から始めたり、補助者についてもらったりして、安心できる環境で練習することが大切です。
地球回りを上手に行うためのコツ
地球回りを確実に成功させるには、いくつかのポイントを意識して練習する必要があります。ここでは、実際におこなうときに役立つ具体的なコツを紹介します。
一つひとつ丁寧に確認しながら、自分のものにしていきましょう。
鉄棒をしっかり握って体を近づける
地球回りの基本は、鉄棒をしっかりと握ることです。握りが弱いと途中で手が離れてしまい、危険です。親指を鉄棒の下から回して握る「順手」で、片逆手で、逆手の手の上に順手の手が来るように手をクロスして握りましょう。
腕と足を同時に引き寄せて回転を助ける
回転の勢いをつけるには、腕で体を引き寄せると同時に、足を持ち上げる動作をおこないます。腕だけ、足だけでは回転が不十分になるため、両方を同時に動かすことが大切です。
腕で鉄棒を引き寄せながら、膝を胸に近づけるように足を持ち上げると、自然と回転がかかります。
体を小さく丸めて回る
地球回りでは、体を小さく丸めることで回転がスムーズになります。背中を丸め、膝を胸に引きつけるイメージで体をコンパクトにしましょう。
体が伸びたままだと回転に時間がかかり、腕の力が持たなくなってしまいます。
小さく丸まることで、少ない力で効率よく回ることができます。
目線をおへそに向けて姿勢を安定させる
回転中は目線をおへそに向けると、自然と体が丸まり、姿勢が安定します。目線が上を向いたままだと体が伸びてしまい、回転がかかりにくくなります。
おへそを見ることで頭の位置も安定し、回転の軸がぶれにくくなります。
段階的な練習方法
地球回りを安全に習得するには、段階を踏んだ練習が欠かせません。いきなり挑戦するのではなく、基礎的な動作から順番に身につけていきましょう。
ここでは、初心者でも取り組みやすい5つのステップを紹介します。
① 鉄棒にぶら下がって握力と腕力をつける
まずは鉄棒にぶら下がる練習から始めましょう。最初は数秒でも構わないので、しっかりと握って体を支える感覚をつかみます。
慣れてきたら、ぶら下がる時間を少しずつ伸ばしていきます。
この練習で握力と腕の筋力が鍛えられ、地球回りに必要な力が身につきます。
② 膝かけぶら下がりで回転感覚をつかむ
膝かけぶら下がりは、鉄棒に膝をかけた状態でぶら下がる技です。体が逆さになる感覚を安全につかむことができます。
地球回りの前段階として、逆さ感覚慣れるための練習に最適です。
膝をしっかり鉄棒にかけ、ゆっくりとぶら下がってみましょう。
③ 低い鉄棒で地球回りの形を確認する
低い鉄棒を使って、地球回りの動作を確認します。低い位置なら、恐怖心が少なく練習できます。
鉄棒をしっかり握り、膝をかけ体を丸める動作を繰り返し、正しい形を体に覚え込ませましょう。
④ 高さを上げて地球回りに挑戦する
低い鉄棒で動作が安定してきたら、少しずつ高さを上げていきます。高さを上げると恐怖心も増すため、無理をせず段階的に進めましょう。
補助者についてもらうと、安心して挑戦できます。
⑤ 補助をつけてスムーズに回転する
一人で回るのが難しい場合は、必ず補助者についてもらいましょう。補助者は腰や背中を支えながら、回転を助けましょう。
何度か補助つきで成功したら、少しずつ補助を減らしていきます。
焦らず、自分のペースで進めることが大切です。
安全に練習するためのポイント
地球回りは鉄棒を使った技なので、安全対策をしっかりおこなわないとケガにつながります。練習環境や体調管理に十分気を配り、常に慎重な姿勢で取り組むことが大切です。
ここでは、安全に練習するために守るべきポイントをまとめました。
鉄棒の高さと握る位置を調整する
低い鉄棒から始めることで、落下のリスクを減らすことができます。最初は足が地面に近い高さで練習し、慣れてきたら徐々に高さを上げていきましょう。
鉄棒を握る位置は肩幅より少し狭くして、片逆手で手をクロスさせることが大切です。
握る位置が適切だと、力が入りやすく回転もスムーズになります。
滑り止めと手のケアを行う
汗で手が滑ると、鉄棒から手が離れて落下する危険があります。練習前に滑り止めや炭酸マグネシウムを使ったり、タオルで手を拭いたりして、滑りにくい状態を保ちましょう。
また、練習後は手にマメができたり皮がむけたりすることもあるため、ハンドクリームなどでケアをおこない、手を保護してください。
地球回りに関するよくある質問
Q1. 地球回りができない原因は何ですか?
A. 多くの場合、腕の力不足・体を鉄棒に近づけられない姿勢・恐怖心の3つが原因です。力をつけながら正しい姿勢と回転感覚を身につけることで、スムーズに回れるようになります。
Q2. 地球回りを上達させるコツはありますか?
A. 鉄棒をしっかり握り、おへそを鉄棒に近づける意識を持つことです。腕と足を同時に引き寄せ、体を小さく丸めることで、少ない力でも効率よく回転できます。
Q3. 練習はどのように進めるのが効果的ですか?
A. まずはぶら下がりで腕力を鍛え、膝かけぶら下がりで逆さ感覚をつかむのが第一歩です。慣れてきたら低い鉄棒で形を確認し、補助をつけながら安全に地球回りへ挑戦しましょう。
まとめ
地球回りは、腕で体を支えながら鉄棒に体を近づけ、タイミングよく小さく丸まることがポイントです。恐怖心を減らすために低い鉄棒から始め、段階的に練習を進めましょう。
安全な環境で繰り返し練習することで、スムーズな回転が身につきます。
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