側転をするときの基本的な流れ
側転とは、開脚した状態で側方へ回転する技です。体を横へ倒しながら両手を設置し、回転軸を安定させることが大切です。ここからは、側転をするときの基本的な流れについて解説します。片足を前に出してスタートポジションを作る
側転を始める際は、最初に前後に足を開いた姿勢を作り、後方の足から前方の足へ重心を移します。次に、前に出した足と同じ側の手を先に出し、床へ手をつけるイメージです。前足を大きく踏み込み、後ろ足をしっかり蹴り出すと、回転の初動が安定します。 そして、腰を高く保つ意識も重要です。腰が落ちると回転軸がブレやすく、体が流れて転倒しやすい場合があります。頭を下げすぎないように注意しましょう。 手をつく位置は肩幅を目安にし、両手の間隔や位置がずれないように意識します。 慣れないうちは、鏡や動画を活用してスタートポジションを確かめれば習得がスムーズです。体をひねって倒立に入る
片足を踏み込んだ直後に、体を横向きへひねりながら両手を床につけると倒立状態へ移ることが可能です。最初の手が床についたタイミングで、もう片方の手を素早く連動させると安定感が高まります。 倒立に入る瞬間は、肩から腰まで一直線になるよう意識するとブレません。足の位置はやや斜め上へ運び、上半身の軸を保つように心がけます。視線は手元に集めるよりも、やや前方を見据えるほうが体の向きが分かりやすいでしょう。 ただし、顔を上げすぎると首に負担がかかるため、程よい角度を保ちます。両手で床をしっかり捉え、肩と腕で体重を受け止める準備ができていると、倒立姿勢が安定しやすくなります。柔軟性に自信がない場合は、ストレッチを重ねて肩周辺や背中をほぐすとスムーズに移行しやすくなるでしょう。足を大きく開いて回転する
倒立姿勢に入ったら、足を大きく開いて回転方向へ動きます。膝を伸ばしてつま先まで意識すると、フォームが整いやすいでしょう。両手で床を押し返す感覚をキープしながら、地面に垂直に近い軸を保つとフォームが安定します。 回転中は腰が折れないように注意し、足先から指先まで一本のラインを意識すると見映えもよくなります。上半身に余計な力みが入ると回転軸がブレやすいため、肩や首周辺はなるべくリラックスしてください。 足を開く幅は個人差があるため、柔軟性と相談しながら無理のない範囲にしてください。腕でしっかり支える意識を維持すれば、空中姿勢も安定して回転を行いやすくなります。片足ずつ着地する
回転してからは、片足ずつ着地してきれいに側転を締めくくります。最初に床につく足の位置やタイミングを意識すると、着地の流れをつかみやすくなります。 勢いのまま両足で一気に着地すると、膝が外側に開いてバランスを崩しやすくなるため、注意が必要です。両手で床を押す力を最後まで維持できていると、着地も安定しやすくなります。足先まで集中して動かし、 視線はなるべく正面へ向け、上半身をしっかり起こすと、着地がすっきりまとまります。
きれいな姿勢で側転するコツ
側転を美しく見せるには、姿勢の細部まで意識が必要です。ここからは、きれいなフォームを保つための具体的なコツを紹介します。手は足元よりも前につく
きれいな側転を目指すなら、手を足元よりも前へつきましょう。 手を遠くにつけるほど大きく体を使いやすくなり、回転全体に勢いが生まれます。特に、手をつく位置が近すぎると、回転半径が小さくなり、フォームが窮屈になります。 前に出した足と同じ側の手をスムーズに移動させ、床へ乗せるときに肩から腕へ力を流すよう心がけると、上半身が自然に伸びやすくなります。体が硬い場合は無理に遠くを狙わず、自分が踏ん張れる範囲から始めてください。 手をつく際は、指を大きく広げて床をしっかりキャッチし、親指側と小指側へ均等に力を乗せると安定しやすくなります。体は一直線を意識する
側転中は、頭から足先まで一直線に近い状態を保つ意識が大切です。腰が反ったり曲がったりすると、回転軸がブレて着地が乱れやすくなります。体幹を意識して背筋を伸ばし、肩と腰の位置を合わせる感覚を維持すると安定します。 倒立のとき、肩甲骨まわりと腹部を意識してバランスを取るとフォームが整い、大きなブレを防ぐことが可能です。腰が落ちやすい場合は、腹筋や背筋の強化を日頃から行うと改善が早まります。 派手な動きに見えますが、実は繊細な軸のコントロールが重要です。一直線を維持できるようになれば、足を下ろすタイミングもつかみやすくなり、仕上がりと安定感の両方が向上するでしょう。怖がらずに思いきって勢いをつける
側転は、ある程度の勢いを活かすほうが遠心力を得やすい技です。控えめな力加減で始めると、回転軸がずれて失敗しやすくなります。思いきり踏み込み、腕を伸ばして床をしっかり押さえることで、回転へ乗りやすくなるでしょう。 ただし、勢いだけに頼ると姿勢が雑になりやすいため、足の踏み込みや体幹の安定をうまく組み合わせてください。勢いが足りないと回りきる前に着地してしまう可能性があります。動きやすい範囲を見つけながら、少しずつ安定した動作に近づけていきましょう。足は大きく開いてTの形に
回転中は足を大きく開き、Tの形に近い姿勢を意識するとバランスと見栄えがよくなります。理由として、足を広げるほど重心が左右へ分散され、回転軸を取りやすくなるからです。 体側を伸ばすストレッチを習慣にすると、足を広げる動作が楽に行えます。膝の伸ばし具合や足先の向きも丁寧に意識すると、空中姿勢が安定しやすくなります。
側転を成功させるための練習方法
きれいな側転を身につけるには、基礎から段階的に練習を重ねる必要があります。ここでは、側転を成功させるための練習方法について詳しく紹介します。逆立ちやカエル倒立で足裏同士を叩く
腕で体を支える力を鍛えるには、逆立ちやカエル倒立がおすすめです。壁を使った逆立ちで肩と腕の筋力を養えば、側転でも上半身が安定しやすくなります。カエル倒立は膝を肘へ乗せてバランスを取る練習で、体幹や腕力を同時に鍛えられます。 足裏同士を叩く動作を加えると、下半身の動きを連動させる感覚を養えるのです。足を合わせる動きは、側転の空中姿勢へ応用しやすい部分でもあります。腹筋や背筋を含む全身の強化を並行して行い、さらに安定感を向上させましょう。側転の動きで足裏を合わせて叩く
側転を成功させるには、回転中に足裏を合わせて軽く叩く練習が効果的です。この動作により体の軸が安定し、バランス感覚やタイミングを効率よく身につけられます。また、足裏を意識すると脚全体の動きがそろい、正しいフォームの習得にもつながります。慣れてきたら、左右の足を頭上で同時に合わせることを意識すると、動きのタイミングが揃いやすくなり、安定した側転に近づくでしょう。手で床や壁を押して体勢を戻す
側転の回転が終盤へ差しかかったときに体勢を戻す感覚を得るには、手で床や壁を押す練習が効果的です。回転中に腕を伸ばして床を押し返すイメージを続けると、体幹がブレにくくなり着地精度が上がりやすくなります。 また、床や壁を押して上半身を戻す練習を積み重ねると、立ち上がりがスムーズです。手のひら全体を使う感覚を重視しながら、安定性を確保して回転を仕上げましょう。よくある質問
Q1. 側転とはどのような技でしょうか?
A. 側転は、開脚した状態で横方向に回転しながら移動する基本的な体操技の一つです。体を横に倒しながら両手を地面につき、回転軸を安定させながら動くことが大切です。正確なフォームを意識することで、美しく安全に行うことが可能になります。Q2. 側転を始めるときの基本的な姿勢を教えてください。
A. まずは足を前後に開いた「スタートポジション」を作り、後ろ足から前足に重心を移します。その際、前に出した足と同じ側の手を床に向けて伸ばし、しっかりと踏み込むことが重要です。腰を高く保つ意識を持ち、手は肩幅の位置につくよう心がけましょう。鏡や動画を活用すると、フォームの確認に役立ちます。まとめ
側転をきれいに決めるには、基本の流れを踏まえたうえで姿勢とタイミングを丁寧に整える必要があります。焦らず段階を踏むと回転が安定しやすくなります。本格的に学びたい人は、体操教室へ通うのも選択肢の一つです。 ジムオルソでは、お子様の年齢やレベル、やる気に合わせた、少人数制でアットホームな雰囲気のクラスを用意しています。 たとえば、2歳〜3歳が対象の「プレキッズ」をはじめ、小学3年生〜大人が対象の「バク転教室」までさまざまなクラスがあります。体操教室への入会を検討されている方は、ぜひジムオルソの無料体験にお越しください。側転の参考になる動画①はこちら
ジムオルソ公式YouTubeチャンネルはこちら